2007年06月28日

六課のイメージ by さとやし

1>対策会議

Q.機動六課に対する、貴方のイメージを教えてください。

「トリプルブレイカーズですね。私、地球まで同人誌買いに行ったの初めてです、壁でした」
 ……地球にまで『アレ』を売りに行っているそうです。あの激務の時間をぬって描いてるそうです。
 え、カップリングは黒シャによる強制シグ(幼)Xヴィ(大)? コピー本に恭Xザフィ……まだ『恐怖』が足りなかったか、あいつらめ。

「やはり、リィンフォースII空曹長でしょう。この間4/1スケールフィギュア買いました」
 1/4…? ああ4/1……4倍な。30センチだから120センチ…小学生風味まであるのか。工場何処だ、潰しに行くから教えろ。

「やはりシグナムさんです! でももし願いが叶うなら蛇腹剣じゃなく鞭を持っていただきたい!!」
 そんなイメージをもたれているのか彼女は。
 ……うむ、似合うかもしれん。俺はSでもMでもないが、着せる分には問題あるまい。

「なのはさんとフェイトさんがデキてるってホントですか?」
 プライベートな事なのでお答えできません。

「ハーレム作ってる黒いのがいるって噂に聞いたぞ」
 本局にまでそんな噂が?!
 あれはただの家族だ。……なに、地球に現地妻が二人いる、だと? だからあれは妹の友人、下手な事を言いふらすな! なに、本人から直接聞いただと?!
 外堀を埋めようとするとは…夜の一族の危険性を甘く見たか。

「しっと団ミッドチルダ統括本部が移転したそうですよ」
 最近増えた殺意はそれか。
 一匹見かけたら三十匹とか言うしなぁ…。バル○ン効くといいんだけど。

「この間同僚が、機動六課に転属させられるって聞いて…辞表書いてました」
 まあ、外部の人間からすれば伏魔殿みたいなものらしいからな。俺だって内実を知っていれば来なかったさ。

「ボーパルバニーの養殖に手を出したって聞いたけど?」
「間違うなよ、超エネルギーの研究だろ」
「俺はクローン人間プラントと仮面って…」
 法は、破って無いと思うのだが……自信が無いなぁ。



「とまあ、変装して聞き込んできたわけなんだが……好意的な意見は一割にも満たなかった」
 普段と違い一分の隙も無く制服を着込み、髪形を変え、伊達眼鏡をかけた恭也は別人だった。その証拠に彼を見慣れている六課の主要メンバーのほとんどが顔を赤くしていた。『なんて渋いおじ様なの……』と、どこぞのツインテールのような事を言いながら。

「……どうしたリィン、突然『不破』を抱えたりして」
 気づけば巨大化…というよりもむしろ子供化したリィンが、両腕で不破を抱えている。小太刀とはいえ鉄の塊にデバイス部がついた不破の重量は軽い物では無い。
『恭也、リィンフォースIIの姿が私と酷似している事は理解しているな』
「まあ、一号と二号が似ているのは仮面ライダーからの伝統だしな」
 クスクスクスと、寒気のするような笑いが何処からか聞こえる。
『肖像権の侵害、その報いを少々……リィンフォース、先にシャーリーのところに行く。『参式』を奪っ…借りてこねばな』
「わかったですお母さん」
『母と呼ぶな』
 今夜は俺とお前でダブルリィンフォースだ。


 ぱたんと、証拠として提出した『同人誌』が畳まれる音がした。今度は何かと思えば『成人向け』と書かれた本を見て倒れかけたシグナムをヴィータが支えている。
「じゃ、わりーけどアタシはシグナムを医務室に運んどく。……もうちょっとくらい免疫つけとけよ」
 そしてそれを涼しい顔をした三人が、気付かない振りをして談笑している。

『修正入れる前の生原稿、シグナムに見せちゃ駄目だよ』
『いやぁ、流石にあれはやり過ぎやった。反省しとる。後悔はしていない』
『モデルになれって服脱がせて絡ませたのって、確かなのはよね』
『フェイトちゃんも面白そうって言ってたじゃない』
『本当にやるとは思わなかったのよ! …というかはやても止めなさいよ、あの後シグナム寝込んだのよ、三日も!』


「全く、嘆かわしい事だ」
「随分強気だなザフィーラ」
「うむ。俺は守護獣、対外的には使い魔となっている。となれば態々気にされる事も無いからな」
 突然室内から舌打ちと、デバイスの起動音が鳴り響く。貴様一人逃れられると思うなよ。恭也は刺激しないようにゆっくりと離れた……ザフィーラから。

 一分後。
 こんがりウェルダンなザフィーラを治しながら、シャマルは『いっそこの隙に改造してみようかしら』などと呟く始末。


「まあそれはさて置き、いい加減イメージアップしないと来期の予算が減らされそうなんよ。みんな、イメージアップになんかアイデア無いん?」
 いつの間にか随分と減った室内を見回しながら、はやてが纏めにはいる。
「いや、はやて嬢、この間のような騒ぎを起こしているような時点で、イメージアップは不可能だと思うのだが?」
 そんな恭也のごく当たり前の意見は、この六課では全く意味を成さないものである。
 ああだこうだと騒ぎ立てる面々を見て、我が振りを直せない人間ばかりであった。



2>この間の事件

 クロノ・ハラオウン提督。英雄とまで呼ばれる彼もまた、所詮、機動六課の関係者である。

「提督、執務中に申し訳ありません。しかし、今、フェイトさんのお義兄さんである貴方のお力が必要なんです」
 エリオ・モンディアルは一息にそう言うと、深々と頭を下げていた。
 秘書官は思った。
 午後は臨時休業だな、このシスコンとマザコンは、と。

「何があったのか、詳しく聞かせてくれ」
 デスクに両肘を突き、手を組む。軽く俯いて口元をその組んだ手で隠す。
 かつてミッドチルダに輸入され、地球との密貿易を多発させたアニメで有名になった
『とあるポーズ』である。威厳と権威を持つ組織のトップの一人がこれをしたためか、非常識にマッチしていた。

「今日、フェイトさんがブライダル情報誌を読んでいました。キャロと盛り上がっていたようなので詳しい話は聞いていなかったんですけど」
 ピクリと、反応する。
「キャロがウェディングドレス着るんですかって聞いたら『うん、今度恭也さんと』と言ったんです」
 デスクに入ったヒビ。
 魔法を一切使わずに、その圧力のみで砕いた力は想像を絶する。
 待機モードでカードになっている己が相棒を取り出して彼は言う。
「……秘書官、デュランダルの緊急点検を。最大威力での連続使用に耐えられるか、それを特に確認しておいてくれたまえ。30分以内だ」
「了解いたしました」
 とだけ言い、秘書官は消えた。このような魔界に何時までも居たくなど無い、幸いにして訪れた機会を逃してなるものか。

「それで僕も黙っていられなくて『フェイトさんと恭也さんがですか』って聞いたら、恥ずかしそうって言うか、嬉しそうにって言うか、複雑そうって言うか、真っ赤になって俯いて『うん』って言ったです!!」
 突然デスクの引き出しに鍵を差し込み、現われたキーパッドに暗号を打ち込みだすクロノ。OKの電子音と同時にキーパッドは反転、インターホンが現れる。
 彼は躊躇無く指で押し込み――

「今より緊急訓練を行う。敵対者が管理局に侵入したケースを想定、ただし秘密裏に追い囲むのではなく、プレッシャーをかけ心理状態を悪化させ圧倒的戦力差で打倒する。仮想侵入者は高町恭也陸曹長、捕縛に成功した者の今月の給与に+10%とする」
 職権乱用の大盤振る舞いであった。
 だがエリオは最上級の敬礼を彼に向けるだけであり、彼もまたうなずくのみであった。



3>高町恭也の逃走

 兵どもが夢の後、とはよく言ったものだ。
 こんがりと焼けた――訓練中だったので参式持参だった――六課隊員を踏み潰しながら彼は毛筋一本ほどの油断も見せずにたっている。

「高町センパイ、覚悟ぉーーっ!」
 ぎゅいんぎゅいんと音を上げながら回転するリボルバーナックル、そして軌道を簡単に予測させてしまうウイングロード。挙句この叫び。
「奇襲するときに声かける馬鹿が何処にいる」
 すこーんと、交わしざまに顎に一撃入れられつつ、脳震盪を起こして宙に投げ出されるスバルを見て一言。
「明日、訓練メニュー三倍な」
 直後、空中に綺麗な涙の虹がかかる事となる。

 ちゃきり。
 薄皮一枚、血が一筋。殺気さえ無い、まさに作業としての……だ。
「ティアナ嬢、親友がああなったわけだが…君も俺に敵対するか」
「て、てててててて敵対なんて滅相も無い! これはれっきとした訓練なんですよ?!」
 演出なのか、それとも本物か。
 ぬらり、と生々しくぬめる光を放つ不破と八景。

「そうか、敵対…しないのだな」
「はい勿論です! 私のような凡人が、高町センパイのような達人、武芸者に敵うわけがありませんから!!」
 あれは拙い、あれは人を切った事のある人間の目だ。と、実際に切った事のある人間に対してティアは折れた。

「うむうむ、いい心がけだ。ならば…」
 にやりとワラッタように、口が耳元まで裂けたように、僅かな一瞬の隙間に見た幻覚に既視感を感じながらティアは――何か空恐ろしいものを感じて逃げようとした。
「盾になれ」
「は?」
 がしり、と。
 いつの間にかデバイスを奪われ鋼糸で絡め取られ、身動きが出来なくなっていた。
「高町センパイ、今何か色々とありえない省略をしませんでしたか?!」
 具体的には『デバイス没収〜弾丸撃発〜鋼糸精製』のあたりを。

「気にするな、した所で運命は変わらない。第一これは訓練だ。それにこれが訓練の名目で行われるクロノ・ハラオウンの気晴らしだとしても、非殺傷設定くらいはしてくれるだろう。ティアナ嬢が盾になっていれば」
「それって恭也先輩一人なら殺傷設定が混じるって事じゃ無いですか!」
「まあ、ここの連中ならその位するさ」
 言って諦め顔。
 事実、先ほどのスバルがそうだった。師を超えるのではなく師の屍を超えるために。

「不破、弾丸撃発」
『Rock'n Roll!!』
 ガンッ、バシュゥゥ…!
「重量軽減」
『Please,weit control』
「何よこの音声認識はーっ?! なんで重量制御の前に私に向けて『プリーズ』が入るの、ねえ、なんでー?!」

「『不破』、説明してや」
「いい、やっぱりいいです、ここ最近訓練のせいかご飯がおいしいなー、なんてたくさん食べてたりなんかしてませんから、もう!」
『しかし先月に比べ1700グラムのウェイトアップが確認できます』
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁっ?!」



 結論から言おう。
 流石に彼らも管理局員である。実際に人質が『盾』として使われ、挙句再利用される光景を見れば攻撃を躊躇う。
 言いかえよう、最初の一〜二回は本気で魔法が飛んできた、ティアナが盾にされたと。
「さすがバリアジャケット、訓練弾では大した被害も受けないとは」
「……泣いていいですか?」
「泣いていいぞ、後しばらくの辛抱だ」
「まだ盾にされるんですか…」

「いや、もう盾にはしない」
「違うの?」
 一縷の望みはばっさりと切られる。
「投擲兵器だ」
『Shot!』
「へ?」
 疑問に思う暇さえなく、重力制御の恩恵を受け、彼女は――真正面、エリオとキャロに向かって投げられた!

「拘束解除」
『Release』
 雁字搦めにされたティアナは重心が安定していた。それがエリオたちの寸前でばらけ、バランスが崩れる。乱れた回転、それはまるでナックルボールのように不規則な動きを作り出す。

「エリオ! …ティアさん、防御強化!」
「なになになにー?!」
「晩御飯の納豆あげますから許してください!」
「ええええええええ、何この運命ーーーっ?!」
 キャロの声に反射的に防御力を強化する。カートリッジ式のミッド式デバイスを使っているとはいえ、ティアナも難関を潜り抜けて管理局、いわんや魔境の機動六課に編入される精鋭である。
 僅かな瞬間に防御強化に成功したのもつかの間――
「ごめんなさいっ!」
 クリーンヒット、ストラーダの一撃で真横に跳ね飛ばされた。

「中々やるようになったな、エリオ。主に精神的な意味合いで」
「お師匠様のご指導のおかげです」
 くっくっくっくっく。
 あははははははは。
「さあ、殺るか」
「じゃあ、殺りますね」


「……ねえ、キャロ」
「えーと、あーで、こーで、…大丈夫ですティアさん、大した怪我は無いようです」
 治癒魔法を使いながら、ティアの怪我を見るキャロ。
 誰の怪我を見るために憶えた知識なのかは、対象者本人以外の誰もが知っている。やはり機動六課の女性の相手は年齢問わずに朴念仁嗜好なのか。
「ありがと。でも聞きたいのはそういう事じゃなくて」
「あっちで戦ってる二人の事なら気にしないで下さい。いつもどうり高町さんが適当にエリオをあしらって終わりますから」

「適当、って」
「そんなものです。最近なんて『不破』さんが暇つぶしに開発した魔法の実験台に使われたりもするんですよ」
 それに、訓練なら『参式』も使えますし、と。
「暇つぶしって…」
「高町さんの第三分隊、人数は増えているけどいつも人が居ないじゃないですか」
 遂には『スッ裸でダンジョンの中、首を刎ねてる』『ディープグラウンドに潜ってる』『アイテム界攻略中』と噂されるほど。

「それで不破さんが暇つぶしに始めたゲームにはまったらしくて」
「……あのさ、キャロ。不破さんってストレージデバイスじゃ…?」
「まだそんな建前信じてたんですか」
 呆れ果てたと言わんばかりに、盛大に溜め息をつかれる。
「ほら、参式がある時限定ですけど、リィンさんがグラマーになってた時があったじゃないですか。あれが不破さんですよ」
 描かれていないが、そういう時があったのだ。

「それで不破さんが『これは面白そうだな』って、ゲームしながら高町さんの剣技を生かした属性攻撃『紅蓮剣』『氷河剣』『雷鳴剣』を開発して、さらにカートリッジ多重撃発を前提の全体攻撃……」


『Rock'n Roll!!』
「あ、あれです」
「これで決めてやる……必殺『竜陣剣』!!」
 大地に突き刺される不破、そこを基点に発生する魔法陣、ベルカ式の物の上に幻影で別の陣が描かれているあたりに芸の細かさを感じる。そして吹き上がるエネルギーが、徹底的に逃げ回っていたエリオを空中高く跳ね上げる。

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁっ?! …今です、クロノさぁぁぁぁん!!」
 吹き飛ばされる中で大声を張り上げるエリオの声に、誰もが空を見上げた。
「なにっ」
「あそこ……上空50メートル!」

 鬼がいた。シスコンという名の鬼が。
 隠蔽魔法を駆使し、宙に浮いている。

「スティンガーブレイド・エクスキューションシフト!!」
 盾の守護獣、ザフィーラの防御を貫く威力の魔法が、百近く撃ち出される。だが。
「直線射撃など、恐れるに足りん!!」

 発動する神速、参式投入以神速からのダメージバックは格段に減り、連続しようすら可能となっている。何とか避けきったものの消耗も少なくは無い。
 しかし手の届く範囲にクロノの姿は無い。もっと高く、もっと遠い位置にいる。

「チッ…徹底的に上空からの遠距離射撃か!」
 位置の関係上、見下ろすクロノと見上げる恭也。どうしてもクロノの方が悪役の姿になる。
「いくら僕でも地上で君と戦う気は無い。地対空の攻撃手段の少なさが仇となったな、この……ロリコンが!」
 断罪者クロノ・ハラオウンの咆哮。
 だが忘れてはならない。
 彼が、これだけ見目麗しい女性に囲まれながら全く手を出さなかったという事実を。
「人聞きの悪い事を言うな、俺の守備範囲は20歳以上だ!!」
 言い切った瞬間、取り巻いていた局員が『張りなおしだ』『倍率の再計算を』などと叫んでいるが、本筋では関係ないので省略する。

「……ほぅ? では貴様は義妹を弄んだのか?!」
「繰り返すが人聞きの悪い事を言うな! 第一フェイト嬢とは友人として節度ある付き合いをしている!! 例えるなら近所のお兄さんのように!」
「僕の…僕の『兄』のポジションを奪うつもりだったとは、油断していたよ高町恭也陸曹長」
 精神は限りなく灼熱の域へ、殺意は絶対零度の世界へと踏み出した。
 デュランダルを基点に、強大な魔力が形を得ようとうねり出す。
「悠久なる凍土、凍てつく棺のうちにて、永遠の眠りを与えよ」
 最高位の氷結魔法を操るミッド式デバイス『デュランダル』、そして熱系魔法のエキスパートであるクロノ・ハラオウン。10年の熟練が生み出す一撃は――
「エターナルコフィ」
 コフィン、そう言えば魔法は発動するはずだった。
 だが、それは止められた。

『Zamber Form』
「何してるの、クロノ」
 感情の無い声。
 虫けらを殺すのに殺意を抱く人間は居ない。そして今、彼女はバルディッシュを構えている。その形状と黒衣が相まって死神の鎌を想起させる。デスザイズ・ヘルカスタムがそこに居た。



4>事の真相

「仮装…行列?」
 そう言われ呆気に取られるクロノ、管理局のふれあいイベントのポスターを指差すフェイト。今回の元凶であるエリオは、聴力強化の訓練と称して延々と水滴の落ちる音を聞き続けているが。
「最近の機動六課のイメージについてはクロノ『提督』も知っているでしょう?」
 親愛の情の全く欠けた、階級差をものともしない発言にクロノは泣いた、心の中でさめざめと。
 しかし流石は提督、内心を明かすような表情の動きは決して見せない。キング・オブ・トラブルメイカーズの恭也に見習わせたいほどである。

「それとクロノ提督……今回の騒ぎの責任を取って、貴方にもしてもらいますからね、仮装を」
「いや僕は仕事があって」

 ヒュパッと空を切って手を上げる。呼び寄せられるのはクロノの秘書官だ。
「秘書官」
「はっ」
「クロノの予定は」
「今から空きます、いえ空けて見せます」
「貴方の仕事に期待します」
 どこかの国教騎士団の執事の如きパーフェクトさ。クロノは進退窮まった。

「さて」
「……わかった。しかし僕が何の仮装をするかは、自分で決めさせてもらうぞ」
 それだけは譲れない、最後の砦だと言うが…!
「分かったわ。エイミィに用意してもらってるけどそれは無駄になるのね。彼女にはクロノから謝りを入れておいて」
「既に退路が無いっ?!」



「…ね、恭也さん」
 身長差から、下から俯きがちに見上げるフェイトに、予防線はどこに張ったっけなあ、などと現実を再検討し始める黒尽くめ。
「仮装行列終わったら、二人で教会、行きませんか?」
 そのまま式になだれ込む気満々である。
 目が狩猟者のそれになっていた。

 運命は変えられない。
 もし運命を変えるのならば、決定的な他者の介入が必要となる。
 しかし運命を変えられるだろう『何者か』こそが、その代わりに恭也と教会に雪崩れ込むに違いない。
 声が声だけに。



5>しょーとしょーと

「それで結局何の仮装したんだクロノ」
「……提督の権限で黙秘させてもらおう」
「何をしている。クロノ、恭也、ふれあいイベントの時の写真が展示されているのを見に行かないのか」

「……展示、されているのか」
「焼き増しの注文もやっているぞ。さすが提督、一番人気だ」

「うわあああああああ、デュランダル! いや燃やすならS2Uだ、一気に燃やすぞ!!」

「随分慌ててたみたいだけど、結局何の仮装したんだ?」
「……年を取り成長し、背は伸び、声も変わり、結婚もした。しかし女顔だけは直らなかったようでな、妻であるエイミィ自ら仕立てたフルオーダーのウェディングドレスを着ていた」
「……」
「……」
「似合ってるんだろうな」
「無残なほどに、似合っていたぞ」



あとがき
 読みにくいでしょうから補足。
 1が現在で、2以降がこんな対策会議を開く原因となった数多くの事件の中の一つ、ということです。

 無印がデスサイズ、A’sでデスサイズヘル、StS大人でヘルカスタム、かと。




機動六課(特に第三分隊)の評価
 管理局の本局や地上部隊、まして法を司る海では使い物にならない――比類なき能力を持ちながら、それを上回る性格の破綻によって持て余した人材をプールしておく場所。
 レアスキル嫌いの中将ですら『これを解体したなら、奴らは何処に配属されるのか……』と想像し――関わる事を避けるという。

第三分隊
 高町恭也陸曹長(階級を上げて更に部下を押し付けようとする動きもある)をチームリーダーとする特殊部隊。
 スターズ、ライトニングとは性格が違う部隊であり、どのような状況にも適応できる人材を確保している。
 その戦力分析は、精神衛生上行われる事は無い。
posted by TRASH BOX at 23:30| Comment(21) | 三次創作 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 くはははぁ。腹が痛いです。皆さん見事に暴走しちまって、最高ですな。
Posted by パッサッジョ at 2007年06月28日 23:42
パンデモニウム、人外魔境そんな機動六課のさらに深くにある第三分隊、
実はここだけで一課分の働きするんじゃね?
Posted by 00 at 2007年06月28日 23:50
広告に吹いた。
しかし、六課は人外魔境の巣窟ですねぇ……。
新人のはずの彼らまで(ほろり(涙))
Posted by 通りすがり at 2007年06月28日 23:51
いっやぁぁぁぁぁ!!
養殖場って、養殖場って……
ウサギさん大量繁殖中!?



唖然とする位、人間関係泥沼ですね、機動六課ww



黒フェイトさんに萌えますた、ごちそうさまです(マテ
Posted by 通り掛かりの中年 at 2007年06月28日 23:52
イメージ回復って…ぜってえ無理だろwww

でも、なんとなく
ほんっとうになんとなくだが
こんなイメージの六課でも、新規隊員募集時には定員の何倍かの応募があって、人気あるんだろうな〜とおもってしまいました


不明なネタもいくつかありましたが、笑わせてもらいました

最後に一言
「朴念仁エリオ×キャロ」か
「グラマーなリインさん」のお話をぜひ!!(ぉ
Posted by 葉月 at 2007年06月29日 00:07
>精神衛生上
ってやっぱC〜B-位の魔力量でA+〜AAAなヤツがいっぱい?
Posted by S!To at 2007年06月29日 00:10
>今夜は俺とお前でダブルリィンフォースだ。

リイン丼を想像した俺は死ねばいいと思う。
Posted by アスト at 2007年06月29日 00:16
グランディアですかテラ懐かしい・・・
Posted by あるふぉんす at 2007年06月29日 00:17
自分としては、フェイトの企み(仮装行列→教会→式)が成功したのかが気になる
まぁしょーとしょーとを見るかぎり失敗したくさいけど……(成功していたらクロノと談笑?なんかできないはず)
Posted by こそあどの森 at 2007年06月29日 00:25
あー、あれだ、イメージアップには綺麗どころ並べておけばおk。なーに、話さなければわからない、わからない。

ティアナの扱いが某地人や某無能警官並なのに涙。凡人バリアーか?

そして今回のMVPはさり気に災難を回避したヴィータだと思う。このラッキーょぅι゛ょめ
Posted by surt at 2007年06月29日 00:40
ティアナ…相変わらず、迂闊な奴だよ…(ヒド
Posted by たわしX at 2007年06月29日 00:42
第三分隊といい、機動六課は原作の香港国際警防部隊以上に何でもありになっているなー
あと広告、ティアナの高額買取って
Posted by 貴瀬 at 2007年06月29日 00:44
ダブルライダーwwwwwwww
親子合体技とかでちゃうわけですね、やっぱり

拷問受けてるエリオもどうなっていることやら…
六課に蔓延した伝染病に感染済みであるならばその程度では発狂しないだろうけども…
ある意味すでに発狂とは違うベクトルへすっ飛んでいるのかもしれませんがw

そして、最後に…中将は懸命な判断をしてると思います
ウイルス保菌者が六課解体により管理局中に広がってしまったらそれこそ管理局システムの崩壊につながるwww
Posted by ces at 2007年06月29日 00:47
初めまして。
とらハSNSってコミュから流れてきたモンです。

>「紅蓮剣」「氷河剣」「雷鳴剣」「竜陣剣」
グランディアネタキタ━━━((( ⊂⌒~⊃。Д。)⊃━━━━ッ!!
恭也が持ってるのはPSのBEST版か!?
ぜひ「天地神明剣」も放って欲しい……。

さて、他の作品も読み漁ってきますか。
Posted by 草餅甫 at 2007年06月29日 01:00
誰も言わないんで指摘しますが、バルディッシュが鎌の形状になるのは、ザンバーフォームではなくハーケンフォームです
Posted by 辻義理 at 2007年06月29日 02:07
しょーとしょーとのタイトルは、
「逆襲の恭也」で。

Posted by 岳 at 2007年06月29日 02:18
トリプルブレイカーズのしゃべりに違和感があります。フェイト?の口調が違いすぎて、アリサが居るのかと思いました。あと、キャロはエリオを呼び捨てにはしないんじゃないかな。C.C.だったら言うかもしれないけど。

少し否定的なことを書きましたが、作品内容はGJ!!の一言です。続きのネタ期待させてもらいます。
Posted by at 2007年06月29日 02:39
あれ、何故だろう?ティアナとオボロが被るよ?防壁な所とか、防壁なところとか。
Posted by doornove at 2007年06月29日 03:04
すいません黒シャによる強制シグ(幼)Xヴィ(大)はどこにいけば売ってるんでしょうか?
・・・・・・・・・・・・・・・あ、コピー本はいらないんで(挨拶

>現地妻が二人
流石原作で内縁の妻と言い張ってついにはヒロインの座を掴み取った忍の妹とその親友w
抜け目無いですね。

>『アイテム界攻略中』
その隣にはナイスバディの異次元妹ボイスな魔王の娘さんがいらっしゃったりするんでしょうか?

ちなみに他の人達は何に仮装してたのか激しく気になるしだいであります。
Posted by J at 2007年06月29日 03:09
皆さん感想ありがとうございます。
今回は個別レス、やってみようかと思いました。
では…

>パッサッジョさん
 笑っていただいて何よりです。

>00さん
 さすがに一課分の働きは過大評価ですよ。
 一課分の迷惑さなら過小ですが。

>通りすがりさん
 本当に、なんて空気を読む広告でしょうか。赤いのに見習ってほしいです。
 新人? 彼らは『六課の一員』ですよ。

>通り掛かりの中年さん
 何しろ管理局は激務ですから、文官にも戦闘術の講義は必要です。
 となれば指導者は……というわけです。

>葉月さん
 無理です。
 TV版でイメージを上書きするしかありません。
 隣の芝生は青いのです。無知は罪です。外部にはきっと花形部署に見えているに違いありません。

>S!Toさん
 さすがにそんな高いクラスのはいませんよ。
 精神的……「目だっ! 耳だっ! 鼻だっ!」みたいなのはいますが。

>アストさん
 大丈夫、トラボ2ファンである限り無理やり蘇生させられますから。安心して死んで、復活してください。
 リィン丼……Einはグラマーだったので、Zweiはスレンダーと予想。

>あるふぉんすさん
 懐かしいでしょう。
 現在、リメイクしてくれないかなぁと思いながらデジタルミュージアムプレイ中。

>こそあどの森さん
 それをやる前にタキシードなのはがドレスユーノを連れ込んでカオスになり、フェイトの野望は潰えてます。

>surtさん
 黙っていれば、ですか。確かにと納得する自分が今ここにいます。
 ティアナがんばれ、ちょー、がんばれ。

>たわしXさん
 彼女の不幸はきっと、スバルのフォローをし続けた結果染み付いた属性なのではなかろうかと思われますね。

>貴瀬さん
 ほんと、何でここまでとんでもなくなったんでしょうか。
 むしろティアナは、高く買ってくれるところに行った方が幸せかもしれない。……意味が違うと返品されるでしょうけれど。


>cesさん
 恭也ではなくリィンが『参式不破』を使えば、不破の実体化も可能。ダブルリィンフォースキック(ただしキックと見せかけて神雷)が炸裂することでしょう。
 13話の予言の正体は…管理局全域の汚染なのかもしれない……!!

>草餅甫さん
 いずれは天地神明剣に届くかもしれませんが、今はまだ熟練度が低いので…

>辻義理さん
 しまったぁぁあぁぁ!!

>岳さん
 ギリギリなタイトルですね。
 アクシズを落とそうとして大規模な抵抗にあったあの映画のようになるかもしれません。


> さん
 名前の記入がないので、失礼ながら省略させていただきます。

 しゃべり方に違和感がありましたか、申し訳ありません。
 ちなみにキャロについては、呼び捨てできる程度には仲良くなったものと思ってください。

>doornoveさん
 防壁……OGで言うところのジガン、かな?

>Jさん
 完売しました。再販、および委託の予定はないそうです。
 現地妻については、なのはの願いでユーノと地球で暮らせるようセッティングした見返り…らしいです。
 第三分隊の人がアイテム界に潜っているのは噂に過ぎません。潜っているのはナンバーズの方かと。

 ヴォルケンズは全員ゴスロリです。ザフィーラも……勿論女装して。

ではまた馬鹿話で会いましょう。
Posted by さとやし at 2007年06月29日 12:05
いまさらですが神速の負担云々の前の「以」の一文字ってなんなんでしょうか?
普通に読み飛ばしてて後から気付きましたが、「後」か「降」の字が入るんだと思うんですけど、まあ、まとめに入るときには修正されてるものと思うんでそっちで確認しますね。
Posted by 良介 at 2007年06月29日 16:43
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